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ニューヨーク・カウントダウン(New York Countdown)までの道のり10

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信じられない奇跡。

凍えるほど寒いニューヨーク(New York)での待機中に、ミラクルな出来事が起こったのです。

丁度、私の目の前に日本人の夫婦が座っていました。最初は分からなかったのですが、よく見ると女性の方がどうも苦しそうです。どうやらトイレに行きたい様子でした。おそらく秘密兵器のおむつをしていないのだと思われます。依然苦しそうな女性。懸命に踞り、尿意を耐えております。しかし、ニューヨーク・カウントダウン(New York Countdown)まで、あと6時間以上あり絶対絶命の大ピンチを向かえていました。

気の遠くなるような時間の長さ。はっきり言って「この女性は、もう待機するのが無理だ」と私は思っていました。その女性の膀胱炎は今にも破裂しそうなくらいでしょう。諦めてゲートを出るしかありません。

そのNYPDは突然やってきた。

しかし奇跡が起こったのです。

実はその女性の苦しそうな様子を、NYPDのある女性警察官がずっと見ていました。するとその女性警察官が夫婦の方へ話しかけます。しかしその夫婦、英語が分かりませんでした。そこで、そばにいた私が流れで通訳担当になりました。そして、その女性警官が話し始めました。

嘘でしょ?

一瞬、耳を疑いました。「内緒で彼女をトイレに行かせ、また戻らせてあげる」あんなに誰にも戻らせなかったNYPDが、なぜか奇跡的な超特別待遇を尿意に苦しむ日本人女性にプレゼントしてくれました。驚きとともに、夫婦にそのことを告げると、夫婦も口をポカンとあけて驚き、その言葉を理解したとき尿意を耐える女性は喜びで今にも漏らしそうな勢いです。

すぐさま「行かせてほしい」と女性警察官に告げると、「どこのトイレがいいか」と聞いてきます。こちらもすかさず、「どこでもいい」と返します(笑)。そうして、その女性は本当に奇跡的にトイレに行くことができました。本当に信じられませんでした。通常ならゲートを出た場合は絶対に戻れないので、こんなことは本当に無いことですし、このときの周りの冷ややかな目が痛かったです(笑)。

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